2017/03/29

東京雑感

3月15日から26日まで東京出張でした

今回はyohakuさんで行ったイベントと師匠カナーレの展示会、東京ファッションウィーク関連のイベントが重なり長期の滞在となりました。

今まで東京にこんなに長くいたことはなかったので、今回は今の東京の空気感を感じ取ることができたし、たくさんの人に出会うことができました。

機会をくださったKさん!本当にありがとうございました!!


東京に行く前は、アトリエを出たこともあって自分の立ち位置をどこに置いたらいいのかモヤモヤしていたのですが、やっぱり自分は外に伝えていく人間なんだなって強く思った
もちろん生産をやることも必要だし、必須事項なんだけど、適材適所で私はそういう役目なんだな、
足立さんがいて金ちゃんがいて私がいて
今の形はちょっと大げさかもだけど、運命の形で、その中でやっぱり私は人に会って、1人1人にきちんと伝えて、仕事を作って、産地に持って帰る。
そういう役目だと思った


今回心に残ったことはセコリ荘宮浦さんとWWD編集長向千鶴さんとミーシャジャネットさんとのクリエイターズトーキョーのオープニングトークショーで
ミーシャさんが「自分のクローゼットにあるものは糸から作るところから奇跡の連続で私のクローゼットにやってきたんだ、全てが奇跡なんだね」って仰ってて
糸を作る人、染める人、織る人、縫製する人
全員が機械じゃなくて人なんだよな
宮浦さんも言ってたんだけど「この会社のこの企画の人にこの生地はお願いしたいんです」っていうのがある
わたしたち織る側もこの企画はこの糸屋さんじゃなきゃってあるし、全部が人
クローゼットに行くまでがすべて人で、すべてが出会いで繋がって私のクローゼットにある


ショーも何本か見せていただいて
初めて見たんだけど、あんな古い機屋で織ってたのがスポットライトに当たって、きれいに歩いてて
すごい仕事に関わっていたんだな~と再確認しました

「服なんていらない」「ベーシックな服で十分」
そんなこと言わないで!
流行はもちろんあるし、好き嫌いもある。
だからこそ、ファッションが楽しい
好きな服着てワクワクすることが日々の活力になるのです

そう思えないっていう人がいたらあのショーを見せたいな、
あんなショー見たらワクワクしちゃうし、ドキドキする
そういうものなんだよな、布とかファッションって理屈じゃなくて「かわいい」で十分なんだよな。


ファッションを楽しむのはおしゃれな人だけじゃなくて
みんながしていいこと
もっとたくさんの人にあのショーを見て欲しかったし、布を作る現場からあの場所に行くまで
どれだけの人が関わってそれぞれに悩んで、その上でワクワクが成り立っている

人をワクワクさせたいんだよな、


ファッションはなくても生きていけるけど、やっぱりなくては生きてる価値がなくなるものだよ
布と服の魔法をたくさんの人に信じてほしい
どんな人でも自分のために好きな服を着て外に出てほしいな


去年、機屋さんが倒れてもう復活できないかもしれないってなった時
「もう本当に産地をやり直すことはできないのかもしれない」
「やっていても意味がないのかもしれない」
って正直思いました
もうだめかも、と声をあげても、本当に助けてくれるものはなかった
まあ、助けを求めちゃいけないんですけどね、
そういう気持ちでした。

それでも今できることを着実にやっていこう、と決めて
アトリエを出て、布を作って、こうやって色々な人をお話しして、伝えて

今回の出張で、ちょっとだけ、ほんのちょっとなんだけど「あ、トンネルを抜けるのはあともうすこしなのかも」と思えた
抜けたってまた次のトンネルが現れるかもなんだけど、第一関門突破みたいな
そんな風に東京の夜景を見ながら思った

この場所は私にとって、まさにファッションであり、刺激であり、人の暖かさがあって
また今回もちょっと背伸びをして、その分伸びて
そのパワーを産地で発揮しようと思うのです


でも今回はちょっと特別
いや、かなり特別
きっと何年後か、この2週間を振り返る日が来ると思うな




テリハエル的おしゃれです




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